-- 坂口安吾★明治開化　安吾捕物帖★　角川文庫

★商品説明★

坂口安吾著　「明治開化　安吾捕物帖」　角川文庫

　　　　　　平成２０年　６月　改定文庫初版
　　　　　　定価　　　　６２９円＋税　　４９４頁

★著者略歴★

　１９０６～５５年、新潟県生まれ。東洋大学インド哲学科卒。破天荒な青春時代に短編が認められる。小説家。「白痴」によって文壇に特異な地位を築く。「不連続殺人事件」で探偵作家クラブ賞。大衆文学でも有名。55年脳出血によって48歳にて死亡。

★作品内容★

　明治時代（１７・８年ごろ）を舞台にした探偵小説。著者も言っているように、厳密な推理小説というより、時代を背景にした捕物小説。戦後（第二次世界大戦）すぐに発表された作品なので、明治時代に委託した時代批評も濃厚。解決するのは、旗本の末裔で洋行帰りの紳士探偵・新十郎だが、その仲間で負けん気の強い虎之介が、隠居して家に引きこもる勝海舟に手助けを求め、その人間観察の鋭さで犯人を指摘するのだが、真犯人はそこをちょっと外れた人物になる。その後の負け惜しみも面白いが、ともかく厳密な推理小説というより、ユーモアと毒舌の中に含まれる文明批評がこのシリーズの真骨頂。タイトルも勝海舟捕物帖ではなく著者の”安吾”捕物帖としているところもその点が察しられる。
　「舞踏会殺人事件」鹿鳴館時代を思わせる仮装舞踏会の差圧人。政財界の様子を激しく切る。「密室大犯罪」土蔵の中で主が殺される。密室犯罪というより、その家の事情が面白い。「ああ無情」一人二役の犯罪を作り上げるその手法が面白い。「万引一家」犯罪は犯罪の中に隠せ。金持ちの一族は万引癖があるという。お得意様なのでその料金に上乗せしてして請求するので問題はないが、その裏に土蔵に閉じ込められているというライ病の前当主。さらに隠された事件。「血を見る真珠」これは、南洋で未発見の真珠貝の産地を見つけた船主たちの冒険の前半が面白い。けれど、真珠をめぐってやはり事件は起こる。「石の下」祖先が隠したという財宝をめぐって一族が争う。そのヒントは、先代が指示した囲碁の盤面。”石の下”とは囲碁では有名な詰碁の手順らしい。章末にその手順が載せられているが、さすがにこれは気が付きにくい。「時計館の秘密」幕末、悪友に引っ張られて彰義隊に加わり、負けた上に東北までやってきた旗本の嫡男。さすがにこれ以上は付き合えないと網元に助けられ、地元の婿に入るが。これも悪女。再び、網元に助けられ江戸に戻って商売に成功する。でも、悪女たちが追ってくる。江戸に残した才女のことも心配だ。最後まで網元が助けてくれる。「覆面屋敷」地方の名のある豪族。その嫡男が亡くなり、3男の息子が養子に入るが、それ以来、当主も跡継ぎも覆面をかぶって表には出て来ない。妹が、その真実を知ろうとしたとき。火事が起こり、当主は跡継ぎもろとも死んでしまう。文明批評が強い作品。
　いずれも捕物帳として面白いが、作者の批評精神を抜きにしては考えられない。

状　態	個人蔵書のため、経年劣化はご容赦ください。

★発送方法★	クリックポストを、予定していますが、複数落札していただければ、まとめて発送します。　多数まとめて送る場合は、なるべく料金の安いものを選択します。希望の発送方法がありましたら、ご連絡ください。
	他の出品を落札した場合や、落札予定の時はなるべく早めにご連絡ください。

★出品者から★

　他にも多数出品しています。ぜひそちらも見てください。
　個人の蔵書なので、すべて一読はしています。内容等でご質問がある場合も受け付けます。
　また、出品希望の本などがあれば優先的に出しますので連絡してください。

参考・宅配料金（本の宅配に必要そうな部分などだけ取り上げました。変更の場合があります。）

宅配名	条件・サイズ	料金	注意点
クリックポスト（ＪＰ）	厚さ３センチ。厚さを超えなければ割安。	Ａ４サイズまで、一律１８５円。同サイズ文庫４冊まで同梱可。	補償無し。
レターパック・プラス	全国一律５２０円。	専用パッケージに入ればOK。厚みのある物や同梱に便利。	４㎏まで。補償無し。
ゆうパックなど宅配便	従量制、配達地によって料金が変わる。	大体８７０円～と見ていい。	まとめて送るのには割安。配達時間指定あり。

出价者

信用

价格

时间