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キャビネット

イギリス

マホガニー材

1920年頃

横幅：54cm　奥行：45cm　高さ：97.5cm

ありそうでめったに見ないキャビネットです。
収納家具としては小ぶりと言っても良いサイズですかね。
めったに見つからなくても、現在の住宅事情などを考えるとこうしたサイズやデザインはお探しの方(需要)が多そうで、当時からたくさん作られているように思いこんでしまいますよね。
待ち望んでいるからこそめったに見つかっていないように思うだけかもしれないですが、私の記憶では数年(5年ほど)ぶりになると言っても良いほど見つからないものです。

良いものの多くは大きいサイズのものが中心となるアンティーク家具において、このサイズ感でこれだけ作り込まれているというのはそれだけも良いお品であることの証明だと思います。
足先のボールアンドクローの造形の細やかさを見るだけでも手間を惜しまず作られたものであることがうかがえます。
個人的な趣味なのですが、ボールアンドクローのボールはこれくらいひしゃげている方がかっこいいように思います。
足の長さなども関係するので全体のバランスではあるのですが、短い時はこうしたタイプの方が好きですね。
天板ふちや前面が弧を描くボウフロントになっているところなどもイギリスアンティーク家具らしいさりげなくも造りの良さを感じさせてくれるところだと思います。
こうしたデザインはマホガニー材のお品であることが多く、時代の流行などもあるのでしょうが、なによりマホガニー材にあったデザインだなと思います。
扉部分のマホガニー材らしい独特の杢目も素敵ですよね。

さらに面白い点は扉が木製であるということです。
ガラスであっても魅力だと思うのですが、木扉であるというのはさらに珍しいことだと思います。
だからこその杢目の美しさを楽しめるお品だと思います。
ガラス扉だと光の取り込みの関係でもう少し収納部が高くないと内部が暗くなりすぎるような気がします。
これだけの収納量があるというのもこのお品の魅力の一つだと思います。
こうした例外的なお品に出会えること自体が、アンティーク家具の楽しいところだと再認識させてくれますね。

ナイトテーブルの背を高くしたというよりは、ミュージックキャビネットからの派生ではないかと思います。
極まれにこうしたキャビネットが左右に配置され中央がミラーになったドレッサーも無くはないのですが、元々数が少ないうえにこのデザインではそうしたドレッサーの一部であった可能性は低いかと思います。
ミュージックキャビネットと言えばサイズ感としてはこれくらいですが、ガラス扉に天板上には立ち上がりの飾りがついたものになります。
ボールアンドクローで作られることはあまりないですかね、この点も面白いところです。

アンティーク調の取っ手をお付けしております。
天板にニスハゲ、扉に少しの反り、所々にキズ、足先にひび割れがありますのでお写真でご確認ください。

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お掃除やワックスがけ、足裏のフェルトの貼り付けなども行わせていただいております。
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棚板の増設、座面の張り替えなど、ご要望がございましたら事前にお問い合わせください。

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